ホーム > コラム > VOL.04 マンション管理適性評価制度について

Column

マンションの価値をあらわす2つの制度が始まります


マンション居住者の誰しもマンション管理をしたくてマンションに住んでいる訳ではありせん。常日頃たくさんの労力を注いで管理組合を運営していくことはマンション生活の大きな負担と言えるのでは無いでしょうか。当然な事として頭では理解はできていても、その労力が目に見える成果につながりにくいことが消極的にならざるを得ない一因なのかもしれません。

その様ななかで、2022年4月より「マンション管理適性評価制度」のスタートが予定されています。また、既にご存知かもしれませんが2020年6月のマンション適性化法改正により「管理計画認定制度」が創設されており、同じく2022年4月に制度開始を迎えます。
マンションに住む私達にとって、それらは一体どの様なものでどの様な価値をもたらしてくれるのでしょうか。

不動産に関わる世界でよくいわれる「マンションを買うなら管理を買え」という言葉と裏腹に、今までは既存マンションの価値を表すものは立地であったり築年数であったりと、土地建物の見かけから判断するほかありませんでした。 「管理」が大切だと理解していても、実際にそのマンションに住んでいる知人でもいない限りそれを知る方法が乏しかったためです。そして、両制度ともに正にこの問題に焦点を当てた制度とみることができます。

「管理計画認定制度」
マンション管理適正化法及び国の指針に基づき計画を定めた地方公共団体が、一定の基準を満たすマンションに対し、管理計画に「認定」を与えるものです。

「マンション管理適性評価制度」
一般社団法人マンション管理業協会が定める評価項目について数値化を行い、管理状態の「ランク分け(S~Dランク)」を行うものです。

ごく簡単にご説明するのであれば、認定制度は「合格か不合格か」を出し、評価制度で「成績評価」する仕組みといえます。実際の審査や評価には、定められた講習を受講したマンション管理士や管理業務主任者があたることになり実務的な準備も進められています。また、両制度を個別に手続きを行うのではなく「マンション管理適性評価制度」を窓口にして「管理計画認定制度」と一括申請を実現するべく制度の連携調整を進めています。

まだまだ整備途上の部分も多い制度ですが、対外的にマンションの価値を表明させることだけでなく、自身でマンションの状態を把握し合格やランクアップの目標を持つことで組合内での管理意識向上も大いに期待できるのではないでしょうか。
この機会にマンションの将来を見据え、両制度へのご検討・対応準備をお勧めいたします。